Schloss
オーストリア編
ホーエンザルツブルク城 Festung Hohensalzburg
叙任権闘争が激しくなった1077年、ザルツブルク大司教ゲープハルトが、岩山の上にあったローマ時代の城塞跡に砦を築いたのが始まり。最初は小規模な砦だったが、何百年にもわたって増強工事が積み重ねられた。16世紀初頭にはレオンハルト大司教によって「黄金の小部屋」や「黄金の広間」がつくられた。17世紀の初めには大砲の発達に対応するために、外郭に大規模な堡塁がめぐらされた。城塞として建てられたままで、後世の改変の手はほとんど加わっていない。
1977.6.3発行
ファルケンシュタイン城 Burg Falkenstein
ケルンテン州オーバーフェラッハにあり、上ファルケンシュタインと下ファルケンシュタインの二つの建物がある。ケルンテン州で最も古い城であり、1164年に文書で言及されている。
城の塔は36mの高さがあり、騎士の間は245平方メートル以上の広さがある。
1973.11.13発行
クフシュタイン城 Festung Kufstein
イン川の流れに沿った小さな丘の上にある城。街道の要地であったため、古くから砦があったが、この砦の跡にレーゲンスブルク大司教が新たに教区の保護のための城塞をつくった。文献には1205年に初めて現れる。のちにバイエルン公領となり、16世紀にランツフート継承戦争の結果オーストリア領となった。現在の建物はこの戦争で破壊されたのち、1522年に再建されたもの。18〜19世紀には何度かバイエルンの支配下に置かれている。19世紀には刑務所として使用された。
公式サイト
1980.10.3発行
ヘルベルシュタイン城 Schloss Herberstein
最も古い部分は12世紀に由来する。1400年にゴシック様式の聖カタリナ礼拝堂を含む部分が拡張され、15世紀に数回拡張された。16世紀半ばにはルネサンス様式で改築され、17世紀には壮麗な宴会場と深い堀がつくられた。17世紀半ばにはイタリア式の庭園が作られ、この世紀の終わりには聖ゲオルグ礼拝堂が完成した。
現在は動物園や現代芸術の美術館がある。
公式サイト
1986.5.2発行
【“シュタイアーマルクの橋と砦”展】
ヴァインベルク城 Schloss Weinberg
上オーストリアのケーファーマルクトにある。16世紀に最初の城は13世紀には建設されており、1378年にはツェルキンガー家の所有となる。1629年にテュルハイマー家の所有となり、ルネサンス様式に改築されたが、ゴシック様式の面影が色濃く残っている。第二次世界大戦中に城は荒廃するが、1986年に修復された。
長方形の塔のある中世の要塞が城の北部にあり、この要塞は14世紀から作られはじめた城壁に囲まれている。1589年から使われた深さ45mの深井戸がある。
1988.5.20発行
【地方展“ミュールフィアテルー 自然・文化・生活”】
参考文献:『オーストリア・中欧の古都と街道』 紅山雪夫・著 トラベルジャーナル
『ヨーロッパの古城と宮殿』 藤井信行・著 新人物往来社
『ヨーロッパの名城』 井上宗和・著 新人物往来社
『南ドイツの川と町 〜イーザル・イン・ドナウ・ネッカー〜』 三修社
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