Year of Dog

          






キング・チャールズ・スパニエル
1991.1.8 イギリス発行

英国のチャールズ2世の愛玩犬であったことからこの名がある。16〜19世紀にかけ、英国の王室では小型スパニエルを飼育する習慣があり、当時のヨーロッパ王族や貴族の肖像画にはスパニエル系の小型犬が描き込まれている例が多い。チャールズ2世がこの犬種にあまりにも夢中になり、国務を疎かにして糾弾されたという一幕もあったという。



オールド・イングリッシュ・シープドッグ
1979.2.7 イギリス発行

イギリス西部が発祥の地。起源については諸説がある。19世紀中半、羊を追って走り回る犬ではなく、羊や牛の後について護衛したり、群れを誘導するタイプの犬「群れ追い犬」として飼育された。 別名ボブ・テール(短い尾)とも呼ばれるが、当時のイギリスでは人々のために働く作業犬は免税対象となり、それを証明するために断尾したことに由来する。



Groenendaalse Herdershond
1986.5.26 ベルギー発行



ジャイアント・シュナウザー
1976年 ドイツ民主共和国発行

南部ドイツ地域で誕生。市場まで家畜を追い立てる護衛犬として、スタンダード・シュナウザーをより大型化してつくられ、「ミュンヘナー(ミュンヘンで生まれた犬)」と呼ばれた。やがて、鉄道や車両が発達してくると、倉庫を警備をする犬や、ビール醸造所の番犬して活路を見い出すようになる。第一次世界大戦の頃になると、その資質が注目されて警察犬として訓練されるようになり、一般に知られるようになった。

左端:アフガン・ハウンド
中央:アイリッシュ・ウルフハウンド
右端:グレイハウンド
左端:チェスキー・テリア
中央:ブラッドハウンド
右端:Hannoverský Barvar

「アフガン・ハウンド」 : 古代エジプト王朝時代から存在する最古の犬種として知られ、ノアの方舟に乗ったのはこの犬種だという伝説すらある。遊牧民によって狩猟犬として用いられ、厳しい山岳地帯で、寒冷から身体を守る被毛や速く走る能力、持久力、そして跳躍力を発達させてきた。 長い間一部貴族に独占され、純血種を保って飼育されてきたが、第一次世界大戦時に、イギリス将校によって初めて世界に紹介された。

「アイリッシュ・ウルフハウンド」 : 紀元400年頃のローマで知られていたともいわれる。中世から17世紀にかけてヨーロッパを始めとする各国の王室に贈り物として珍重され、1652年クロムウェルによって輸出が禁止された記録が残っている。15世紀にはアイルランドの各地域で、家畜の群れを狼の襲撃から守るため、24頭のウルフハウンドを飼育することが要求された。アイルランドには、この犬種にまつわる多くの忠犬物語が残っており、その多くが自らを犠牲にして、狼から人(子供)を守ったというものである。

「グレイハウンド」 : きわめて歴史の古い犬種で、古代エジプト王朝の遺跡の壁画や彫刻にその原形が見られる。エジプトからギリシャ、ローマを経てヨーロッパに渡り、追跡能力が注目されて鹿狩りなどの獣猟犬として盛んに飼育されるようになる。16世紀にイギリスでウサギを追う競技が始まり、その際に使用されて以降、ドッグレースに欠くことのできない犬種となっていく。犬名の由来は毛色のグレー(灰色)からという説、グレイト(偉大)であるという説、グリーク・ハウンド(ギリシャの犬)が転訛したとの説などがある。

「ブラッドハウンド」 : ギリシャ、ローマ時代を起源とする古代犬種で、18世紀の文献によると、ウィリアム征服王が1066年にこの猟犬をベルギーからイギリスへ持ち込んだとされる。12世紀以降修道院で質の高い繁殖が行われ、「ブラッデッド・ハウンド(純血の猟犬)」という名前で一躍有名になる。とりわけ嗅覚が優れているため、アメリカでは警察犬としてきわめて優秀な成績をあげている。


1990年 チェコスロヴァキア発行

アイリッシュ・セッター Bavorský Barbar ジャーマン・ポインター

「アイリッシュ・セッター」 : セッターの中で最も大きく最も古い犬種であり、鳥猟犬としてイングリッシュセッターと人気を2分する存在である。スパニエル系とポインター系とその他のセッター系の犬が掛け合わされて作られたと考えられている。マホガニーレッドの光沢のある被毛が特徴で、優雅に走る姿は実に素晴らしい。


1973.9.3 チェコスロヴァキア発行



コリー
1967.7.7 ハンガリー発行

コリーはスコットランドのハイランド地方で、過去数百年の間、山岳丘陵地帯で牧羊作業に従事していた。この地では牧羊犬の歴史は有史以前にさかのぼるため、はっきりした起源はわかっていない。名前の由来についても、コリー(石炭の黒色)と呼ばれた顔と肢先の黒い羊がおり、その羊の番をしていた犬がコリー・ドッグと呼ばれるようになったという説や、ゲール語の「コリー」(役立つの意味)に由来しているという説など諸説がある。1860年ビクトリア女王がスコットランドを訪問した際に持ち帰ったことから人気が高まった。



アフガン・ハウンド       ボルゾイ
1972.4.14 ハンガリー発行

「アフガン・ハウンド」 : 上記参照

「ボルゾイ」 : ロシアン・ウルフハウンドとも呼ばれるとおり、かつてロシアで狼狩りに使用されていた。ボルゾイの祖先はアラビア説や、モンゴルの支配者が狩猟用に飼育していた犬が起源、などの説があるが定かではない。13世紀頃からロシア各地で獣猟に用いられていた地犬を改良固定したものと考えられている。1936年ボルゾイ(ロシア語で俊敏の意味)と改名され、最もノーブルな犬種として世界に知られるようになる。ロシア革命以前はロシア国犬として皇帝や貴族の庇護を受けたことでも知られ、皇帝の犬舎には多くのボルゾイが飼育されていた。


【国際文通週間】



背中の一部の毛が逆目になって馬の鞍のような模様に見えることから、「背鞍型」との呼び名があるとか。(出典:『切手に見るタイ』(安藤浩/文芸社))

1973.10.1 タイ発行

「雪爪盧」 「茹黄豹」 「蒼猊犬」

故宮名画のシリーズより、郎世寧(カスティリオーネ)画の「十駿犬」。というわけで本来は10枚あるんですが、スペースの都合により、3枚抜粋でご紹介します。

1972.1.12 中華民国発行


参考サイト:ペットのイエローページ・ワールドドッグ図鑑
       「世界の犬」 ジャパンケネルクラブ
       「犬種大百科」 アニマルプラネット

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