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Egypt |
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ギザの三大ピラミッド
手前からメンカウラー、カフラー、クフのピラミッド。
クフ(在位前2589〜前2566)は第4王朝初代の王スネフェル(在位前2613〜前2589)と
后ヘテプヘルエスの子。クフ王のピラミッドは底面の一辺が230m、本来の高さは146mあり
(現在は頂点が欠けている)、平均2.5tの重さの切石を230万個以上積み上げて造られている。
13世紀まではなめらかに磨かれた石灰岩の石板で外張りされていた。
カフラー(在位前2558〜前2532)はクフの子で、クフのあと即位したジェドエフラー
(在位前2566〜前2558)の王子を押しのけて即位したとされる。カフラー王のピラミッドは高さ140m、側面の長さは約216m。クフのものより高所にあるため、一見このピラミッドが最大のように見える。
これも本来は石灰岩の外張りがあったが、現在は頂上付近に何層か残っているのみ。
メンカウラー(在位前2532〜前2504)はカフラーの子。ピラミッドの高さは約66m、側面の長さは108mで、3つのピラミッドの中では最も小さい。
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エジプト発行


ネフェルト
夫ラーヘテプの左に並ぶ対の倚像(石灰岩製)の頭部。
ラーヘテプはスネフェル王の息子と考えられている。
1871年、メイドゥムの崩れピラミッド近くのマスタバ墳(ベンチ状の墓)
から発見された。カイロ博物館所蔵。
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エジプト発行


王妃ティイ
アメンヘテプ3世(在位前1386〜前1349)王妃。アメンヘテプ4世の母。
父親イウイアは非王族の貴族。
アメンヘテプ3世はトトメス4世の正妃以外の女性(おそらくミタンニ王アルタタマの娘ムテムイア)の王子であり、そのような王子が王位につく際には、正妃との間の嫡出の王女と結婚するのが慣例だったが、王はこの慣例に従わなかったらしい。
テーベ西岸には、王が彼女のために造った人工池(長さ1.6km強、幅約400m)の跡が残っている。
図案は黒檀製の頭像。ベルリン博物館所蔵
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エジプト発行


アクエンアテン
アメンヘテプ4世。エジプト18王朝の王(在位前1350〜前1334)。
都をアマルナに移し(アケト・アテン「アテンの地平線」と命名)、アクエンアテン
(「アテン神に有益なる者」の意味)と改名して、アテン神を唯一神とする一神教的概念の徹底を
行った。
しかし、論理的一貫性はエジプト人の心情にはそぐわず、宗教改革に力を入れるあまり内政が混乱、
対外的にも支配域が縮小したこともあって支持は得られず、結局この宗教改革は失敗に終わった。
この時代の芸術はアマルナ芸術と呼ばれ、伝統にとらわれない写実的な表現が見られる。
手前はカルナクのアメン大神殿東の列柱のある中庭で発見された、王の巨大な砂岩彫像。
後方はアマルナの王墓から発見された石灰岩石板。王妃と娘二人を伴ってアテン神(円盤で表される
太陽神)を拝する王を描いている。いずれもカイロ博物館所蔵。
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エジプト発行


王妃ネフェルティティ
美人の誉れが高いアクエンアテン王妃。
名前の意味が「美しき女がやってきた」であることから外国出身とも思われたが、現在では
エジプト人と見られている。しかし詳しい出自は不明。
ヘルモポリスで発見されたブロックには振り上げたメイス(棍棒)で敵を打ち据える
(戦場のファラオの伝統的姿)、という意外なポーズが描かれている。
図案の胸像は、アマルナの彫刻家トトメスの工房跡から出土した、石灰岩製彩色の未完の像で、
アマルナ芸術の代表作。ベルリン博物館所蔵
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1989.1.12 西ドイツ発行

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エジプト発行 |
2001.10.12 中華人民共和国発行 |
トゥタンクアメン
カーナヴォン伯とハワード・カーターによって1922年に発掘された、「王家の谷」の豪華な
副葬品で知られる少年王(在位前1334〜前1325)。両親はアクエンアテンと第二王妃キヤと
推定されている。王妃はアクエンアテンとネフェルティティの3女アンクエスエンアメン。
即位当時はトゥタンクアテンと名乗っていたが改名して信仰復活を行い、都をアマルナから
メンフィスへ移した。即位当時は7,8歳以前と推定されるため、実際の政治は摂政のアイと
将軍ホルエムヘブが行ったらしい。
頭部に武器によるとみられる傷があることから、暗殺による死であったという説が唱えられている。
左の切手の図案は宝物室から発見された大きな木製シャブティ(来世で必要な召使いの仕事を引き受
けるために副葬されたミイラ形の小像。埋葬者に似せて作られた)。カイロ博物館所蔵。
右の切手の図案は有名な黄金マスク。(何で中国からこんな切手が発行され
ているかといえば、この切手とタイアップして発行されたからなのでした。)
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参考文献:
『古代エジプト・ファラオ歴代誌』(ピーター・クレイトン/吉村作治監修/創元社)
『ファラオのエジプト』(吉成薫/廣済堂出版)
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