【中国古典文学名著 《水滸伝》】

元末の施耐庵による長編小説とされるが成立年代は不明である。宋の徽宗(1082〜1135)の時代、108人の豪傑の話を講談風に脚色したもの。物語は、豪傑たちが、悪官に陥れられたり、また、ふとしたはずみから盗賊となって次々と梁山泊に集結する前半と、討伐に来る官軍を悩ませるが、やがて首領に迎えた宋江の裏切りによって朝廷に帰順し、他の一揆の鎮定を命じられて次々と死んでゆく後半の二つに分かれている。魯智深、武松、李逵などの無法者が生き生きと描かれており、緑林の盗賊たちが痛快に活躍することから、「盗を誨(おし)える」という理由で歴代の為政者は禁令を出したが、庶民には愛読された。
(第4次購入時に付いてきた説明書きそのまま)
1987年から1997年までに5回、それぞれ4枚セット+小型シートで発行されたもの。
どっちかというと三国志のもの目当てで行ったイベントで第4集を購入したのが最初です。
(三国志の切手は全シリーズセットで売ってたため、相当お値段がはったんで・・・)
カタログを見る前で読めなかったキャプションの簡体字、卯月蔦。様が読んで下さったので、それまで読んだことの無かった水滸伝、岩波文庫の6巻から読みはじめました(回数表記は岩波のもの)。
しかし当該場面は以下に書いたとおり。水滸伝って、これと狙いを付けた人間を、手段を選ばず拉致でも何でもして、強引に仲間に引き入れてしまうお話、ってイメージがすっかり定着です(笑)。

〈 第4次 〉

切手
柴進失陥高唐州 時遷盗甲
切手
徐寧教使鈎鎌鎗 却法場石秀跳樓

1993.8.20 中華人民共和国発行

第52回「李逵 殷天錫を打ち殺し  柴進 高唐州に失陥(おとしい)れられる」
おじが州知事に家屋敷をとりあげられそうになったと聞いて、柴進は高唐州に駆けつけた。ところが柴進に殴りかかろうとした知事の妻の弟殷天錫を、同行してきた李逵が殴り殺してしまう。知事高廉は柴進を捕らえ、牢内で拷問を加えさせた・・・

第56回「呉用 時遷をして甲を盗ましめ  湯隆 徐寧を賺(あざむ)いて山に上らしむ」
連環騎兵を撃破できる人物として、湯隆はいとこである片鎌槍の使い手・徐寧の名を挙げた。時遷が徐寧の家から大切にしているよろいを盗み出し、徐寧は計略通り山までおびき出されてきた・・・

第57回「徐寧 鈎鎌鎗を使うを教え  宋江 大いに連環馬を破る」
読んで字のごとく(笑)。

第62話「冷箭を放って 燕青 主を救い  法場を却(おび)やかして 石秀 楼より跳ぶ」
今回のターゲットは棒をとっては天下無双の廬俊義。山までおびきだされ、長逗留の末、なんとか帰してもらうことができたものの、妻と大番頭に告発され、流罪となってしまう。護送の役人に殺されそうになったところを燕青に助けられたが、逃げる途中で再び捕らえられてしまった。彼が今しも斬罪になろうとする時、料理屋の二階から石秀がその場に飛び降りてきた・・・

〈 第5次 〉

切手 切手
呼延灼月夜関勝賺 廬俊義活捉史文恭
切手 切手
燕青智撲フ天柱 轟天雷大破官軍

1997.12.22 中華人民共和国発行

第64回「呼延灼 月夜に関勝を賺き  宋公明 雪の天に索超を擒る」
囚われの身の廬俊義と石秀を救おうと、軍を率いて北京大名府を包囲した宋江たち。朝廷側は、関羽嫡系の子孫・関勝を追討軍の司令官に任命、関勝は先に彼らの本拠地梁山泊を攻め落とす作戦に出た。これを知った呼延灼は一計を案じ・・・

第68回「宋公明 曾頭市を夜打ちし  廬俊義 史文恭を活捉にす」
馬を買いに行った面々が、帰りに馬を奪われたと知らせてきた。先に晁蓋を史文恭に殺されているという遺恨もあり、宋江たちは曾頭市に攻め寄せた・・・

第74回「燕青 智もてフ天柱を撲し  李逵 寿張にて喬(いつわ)って衙に坐る」
天斉聖帝の誕生日に奉納ずもうがあり、フ天柱と名のる男が相手を求めている、と聞いた浪子燕青。早速宋江に許可を得て、小間物商のなりをして泰安州へ向かった・・・

第?回
第82回で招安を受ける(=朝廷に帰順する)までにこんな名前の回は無いんです。
第76回の童貫が総司令官となって攻めてくる場面、郁保四の後ろに確かに凌振は登場してるんですが、特に活躍シーンは見あたらないし、近いところで第63巻に大砲をぶっ放すシーンがあるとはいえ、これじゃ話が逆戻りしちゃうし・・・???


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