初めてのアジア。フランクフルトの入国手続きっていったら、並ぶ列さえ間違えなければ(EUと非EUがあるので)無言でパスポートをチェックされるだけなので、外国人入国証のようなカードを書かなくてはいけないというのにかなり面喰らいました。職業欄とか、英語でどう書くんだっけ・・・なんて(だんだん面倒になって、住所は漢字で書いちゃいました)。しかし入国管理官の方を始め、みなさま日本語の通じること。空港からホテルまで送迎付き(なんとレクサス)だったので、入国手続き以外はそれほどのドキドキ感はなかったです(笑)。
一つ面白かったのは、帰国時に空港内を散策していたら、お土産用としか思えない切手の自販機があったこと。20年前の年賀切手の小型シートのお値段が、手持ちの台湾元ぴったりだったので、ちょうど使い切ってきました。で、ふと見たら、自分の買った切手のあった場所、全然種類の違う切手になってるではないですか。とりあえず、何でもいいからお土産用って人がターゲットなんでしょうね。
シンボルマークがちょっぴり東京メトロを連想させる台湾の地下鉄。といっても、淡水まで行く道中は、図案のようにずっと地上を走ってました。車窓から見えた椰子の木の大きかったのが印象に残ってます。車両内では飲食禁止のせいか、内部はとってもきれいです。自動ドアだし、電光掲示板に駅名は出るし、日本と割と同じ感覚で乗っていられました(携帯電話の注意ポスターも、漢字なので大体意味が分かるし;笑)。
悠遊カードというあちら版のSuicaのようなカードがありまして、貸してもらって使ったのですが、100元(大体350円)チャージして、2日間乗れました。交通費安い! バスとMRTを乗り継ぐと割引になる機能があって、東京在住の同行者は驚いてました(名古屋のマナカにはあるんですけどね)。
郵趣家の端くれとしては是非行きたい! と行き先の選定の際に入れてもらいました。入場料は5元(20円弱。安!)
まずは、かつての駅逓制度に始まる、人力・ケモノ力による輸送など、郵便制度の歴史を示した展示。続いて各国のポストやら職員の制服やら。日本の制服着ていた人形が、全く日本人に見えなかったのがご愛敬。子ども向けに郵便制度を解説した展示もありました。
最後が切手展示コーナー。係員のお兄さんが実に流暢な日本語で話しかけてきて。なんと! 全てのパネルをつきっきりで解説してくれたんです。台湾の文化からエラー切手に至るまで熱く語ってくれて、すっごい楽しかったです。あの入場料でここまでサービスしてくれていいんでしょうか・・・。びっくりしたのが、「伝統衣装」のシリーズを見てたとき。女の人の頭飾りがすごい、って話をしてたら、曰く「盛りすぎですよね〜」。・・・どこで覚えたんですか、“盛る”なんて日本語。
ミュージアムショップがまた楽しくて。展示コーナーにもあった解説付きの切手帳(本形式)のようなものを売っていて、「三国志」のを1冊いただきました。あとファインディング・ニモのシート(台湾だと「海底総動員」なんですね)に切手のイラスト入りトランプを購入。ちなみにトランプは英語勉強グッズを兼ねているのだそうで、お勘定したらCD-ROMがついてきました。郵便車の模型とかも売っていて、そちら方面がお好きな方には堪らないかも。
水分補給が生命に関わる台湾、館内には給水コーナーもありました。面白かったのが紙コップ。昔の新幹線にあった水飲み用の紙コップにそっくり! 懐かしかったです。
蒋介石総統を記念して(中正が名。介石は字)建てられた、広大な公園の中にあるモニュメント。霞ヶ関とでもいうような場所にこんなに敷地とっていいのかしら、と言いたくなるような広さの広場に、でっかい建物。「結婚記念写真の撮影によく使われ」とガイドブックに載ってましたが、確かに思わず写真撮りたくなるような中国的壮麗さはありますね。同じ敷地内に国家音楽庁、国家戯劇院なども建ってます。
この切手の本物が見たい! という私の希望で行き先に。案内してくれた友達が景福門(東門)と勘違いして別の方向へ歩いてしまい、おかげで中正紀念堂も見れたので良かったのですが、ちょっと距離が開いてしまったので、タクシーを拾って行きました(またタクシー代が安いんですよね〜)。
なかなかサービス精神の旺盛な運転手さんで、総統府の前では車を止めて写真を撮らせてくれました。逆光でしたので、上手くは撮れませんでしたが・・・。件の景福門は、車窓から見ましたが、あれじゃ近づけませんね。
実際に見てみると、なんだか高速道路の下の日本橋の感あり。門の前に横断歩道があって(結構交通量激しい道路です)、門をくぐって裏側に出ると、「承思門」の文字が見えます。一応説明板はありましたが。相応しい景観を整えるべく付近の工事をやっている風だったので、しばらくしてから行くとまた違うのかもしれません。
解説は
こちら。
MRT淡水線士林駅からバス、というのがガイドブックに載っているルートですが、3人で割り勘なわけだし、入り口まで着けてくれるし、ということでタクシーで。
このタクシーの運転手さんが、ガイドのように良くお話になる方で、この向こうが圓山ホテル、あっちが陽明山、これが士林の夜市で、これが台湾版映画村で、あそこに蒋家ゆかりのお屋敷があって、と怒濤の解説。中国語を解さぬ後ろの2人に、案内してくれた友達が訳してくれるのですが、彼女が訳している端から、被せるようにまたしゃべり出すという・・・(笑)。
内部はいくつかの展示室に分かれていて、それぞれにちょっとした企画展があるような感じ。青銅器の饕餮文を楽しみ、明清彫刻の精緻さにあんぐり口を開き、シンプルな磁器に惹かれ、となかなか充実した鑑賞でした。狐偃の墓から出土した青銅器なんてのもあって、おお、『重耳』だ! と内心盛り上がったり。有名な「翠玉白菜」や「肉形石」は入場制限されつつ見ましたが、照明が暗めなので、きっと写真の方が綺麗に見えると思います。企画展をやっていた影響か、書画の展示は小規模でしたね。
ちなみに、冷房キツイよ、と話には聞いていましたが、確かに団体様ご一行が消えたお昼頃がめちゃくちゃ寒かったです。
お昼はここの食堂で食べました。博物館値段ではありますが、近辺の食堂事情を考えれば妥当な選択かなと。なかなか雰囲気も良かったです。我々が行ったときは琴の生演奏とかやってましたし。
ミュージアムショップでは白菜グッズがやたらとたくさんあって。記念にストラップどうかな、と一瞬考えましたが、プラスチックになるとあまりに安っぽいので断念。全員一致で「かわいい〜」だった黒熊と子どもが踊る玉器のグッズが一つもなかったのが不思議です。実は隣にある郵便局で先に切手と絵葉書を買っていたのですが、ここで買った絵葉書の方が、ミュージアムショップで売ってる絵葉書より数段出来が良かった、のでした。
公式サイト
これまた、あの切手になってるお城が見たい! という私の希望で行き先に。お天気次第では断念する可能性もあったのですが、日頃のココロガケがよかったのか(笑)よいお天気でした。MRTにざっと30分ほども乗ったかな。駅からは20分ほどありますが、路沿いに並ぶお店を冷やかしつつ、食べたり飲んだりしながら歩くのもまた楽しく。
お城自体は存外こぢんまりした建物で、それほど見てまわるのに時間はかからないです(ちなみに台北県から新北市に昇格した記念とかで、入場料無料でした)。
すぐ近くには旧イギリス領事館の建物もあり、中ではカナダ展をやってました。中の調度など、伏せておいたら台湾って分からないような感じで。ミュージアムショップで床のレンガ模様をあしらった文房具を売っていたのですが、なかなかしゃれていて、お土産にちょうど良かったです。
夕日見物の名所までは足を伸ばしませんでしたが、夕焼けはとても綺麗でした。河口で海が近いということもあり、夕飯は海鮮料理にしましたが、お店のお薦めの「黒毛魚」の清蒸が実に美味しかったです。
城の解説は
こちら。