ウン年か前にカルチャーセンターの「オペラ講座」なるものに通ってたことがあります。
特段オペラに興味があったわけでもない人間がなんでそんなもんに行こうと思ったかといえば、講師が玉木正之氏だったからで。かつてスポーツライター(どっちかというとパロディライターの方かな;笑)玉木正之のファンで、『プロ野球の友』や『不思議の国の野球(ベースボール)』に笑い転げたことのある人間としては、その彼が「おもろいでえ」というならきっと面白いんだろうな、オペラならまだお芝居がついてる分だけとっつきがいいだろうし、とまあ、そんな動機でした。
実際、解説付きで映像を見せてもらうというのは、なかなか面白かったです。おかげさまでモーツァルト、ヴェルディ、プッチーニ、リヒャルト・シュトラウス、ヴァーグナーの主要作品の筋書きは大体覚え、オペラってものへの敷居が大分低くなったことは確か。でも、自分から何か見てみようか、ってとこまでは行かなかったんですね〜。実演を見に行こうと思ったら近場の公演は少ないし値段は高いし、図書館で気楽にビデオが借りられるわけでもないし、とかいう理由もありましたが、見てみたい! と思うほどに魅力的なストーリーが見つからなかった、てのが正直なところでして。「魔笛」ぐらいは許容範囲かな〜と思いましたが、映像が苦手な私、2、3時間もかけて悲劇につきあうだなんて想像しただけでげんなりで・・・
そんな人間が、ひょんなことからオペラのDVDなんぞ買うに到りました。初めて面白い! と思わせてくれたのは当時紹介のなかったブッファ(喜劇;思い出した、1年通ってた間に1つだけありましたね、「アルジェのイタリア女」の1幕フィナーレ。でも最初にあれを見せられても引くって・・・)。見終わった後ハッピーな気分になれる、という条件さえクリアしてくれれば、一流歌手に一流オーケストラつきのお芝居というなかなか贅沢なエンタテイメント、楽しいのです♪